金丸怜央さん(先端メディアサイエンス学科2020年卒業)と小松孝徳教授がHAIシンポジウム2020 Student Encouragement Award(学生奨励賞)を受賞しました

      2020/06/25

2020年3月6、7日の二日間にわたって開催する予定であった「HAIシンポジウム2020」にて、先端メディアサイエンス学科四年生・金丸怜央さんと同学科小松孝徳教授が投稿した研究論文「テセウスの船パラドクスにみられる同一性問題とロボットの関係」が、運営委員およびプログラム委員による審議の結果、学術の向上に貢献する優秀な研究論文であり、今後の一層の活躍を期待できると評価され、HAIシンポジウム2020運営委員会よりStudent Encouragement Award(学生奨励賞)が授与されました。なお、新型コロナウイルスの流行によりシンポジウムが開催されなかったため、賞状は金丸さんに直接郵送されました。

【研究内容】
近年、家庭にロボットを導入しようという機運が高まってきているものの、スマートフォンやスマートスピーカーなどの高性能端末に比べてその普及は進んでいない。著者らは、人間が抱く「ロボットへの認識」が普及の妨げになっていると考えた。そこで本論文では、「ロボットとは何者なのか」という未だ回答の明示されていないこの問題について、テセウスの船パラドクスを基に、同一性の観点から考察した。具体的には、テセウスの船パラドクスのように「やむを得ない理由で少しずつ部品を置き換えていった場合、すべての部品が置き換わったものは同じものと言えるのか」というシナリオについて「船」、「ロボット」、「人」の 3 つの場合で比較・分析した。その結果、ロボットはモノとしての「船」と生物としての「人」との中間に位置するようなあいまいな認識を持たれていることが明らかとなった。

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